みなさんこんにちは。
春めいてきた上海、今回は、「美術館遠足」の様子をリポートいたします。
3月17日、今回は20名近い生徒さんと一緒に遠足に行ってきました。行き先は「静安彫塑公園」と「上海当代芸術博物館」。
前日まで大雨の予報で、行き先の心配をしておりましたが、晴れ女青木がやりすぎまして、快晴!日射病になりそうな程、ポカポカの陽気となりました。
「静安彫塑公園」は南京西路駅から徒歩5分、都会の中のオアシス、という感じの新しい公園です。上海自然博物館が園内に入っていて、こちらは4月オープンとのこと。中国で出土した恐竜の骨や希少動物の剥製などが見られるそうですよ。
ではでは、はりきって行ってみよ〜!!
「思想传播者」=Nadim Karam
さて、この鉄で出来たオブジェ、なんだか人間のように見えますが・・・
頭がモジャモジャ、一体何を考えているのでしょうか?
この作品と台湾の作家、朱铭とアメリカの作家、Joy Brownの石の彫刻の前でミニワークショップを行いました。
「人間模様」=朱铭 荒く削った花崗岩に色をつけている作品です。昔懐かしい井戸端会議風景を素朴な石の質感を生かして作っています。
「都市幻想」=Joy Brown まさに都会の中のオアシスでちょっと一休み…とでもいったような具合でしょうか。え?それは幻想だって?! えっ〜??!!
頭がもじゃもじゃの人達ははたして何を考えているのか?
この石のおばさん達はどんな話をしているのか?ちょっと休みながら何を見ているのか?
吹き出しに、それぞれが想像した「声」を書いて発表会です。
名回答、珍回答がズラリ…そして大爆笑!!
そうそう。鉄のもじゃもじゃの作者Nadim 氏は東大にも留学していたことがあって、日本語もペラペラだそうですよ。日本にも氏の作品が結構あるそうです。そんな背景も分かると作品がより身近に感じられますね。
この作品は韓国の作家朴善基の作品です。
遠くから見ると立体に見えるこの馬、どんどん近づいていくと、なんだか薄っぺらい、平たい馬になっていきます。
目の錯覚を利用した作品。写真では分かりませんが、こんなのはちょっと面白いですね。
お昼を食べた後は、公園入口に立つ巨大なきつね、Alex Rinsler作「urban fox」
このきつね、大変悲しそうな顔をしておりますね。何かにおびえているようにコンテナの上に載っております。なんでもロンドンに、まったく同じオブジェがもう一つあるらしい。
という訳で、2つ目のミニワークショップは、寂しいキツネがロンドンにいるお友達見つけてもらえるように派手にデコレーションしよう、というもの。
春になって、藁でできているキツネの体から植物が生えてきたらどーなる?!というお題で、ぬりえをしてみました。
春になると、こんなんになるらしい。
後ろの建設途中のビルがいかにも上海らしく、派手になればなるほど、キツネのわびしさをなぜか感じさせます…
場所を移動して今度は上海当代芸術博物館へ。今回は「第10回上海ビエンナーレ」の現代アート作品を見学です。昔は発電所だったという建物を利用した大きなスペースの美術館です。
今回の展示はとくに難解なものが多かったのですが、子ども達は何やら楽しそうなご様子。
大人はつい、目の前にある作品の意味を知りたくなってしまいますが、子どもはその雰囲気や素材感を感じて楽しんでいるんだなぁと思いました。
ここではTang Changの作品の前で、字で顔を作る、というワークショップ。
Tang Changの作品は、絵のような字、はたまた書のような絵?
字って良く見ると面白いじゃない? 字って言葉を伝達する為に使われることが多いけど、それを絵の要素として取り入れた時に、また違った形のおもしろさ、みたいなものを発見できるのではないか、という試み。
こんなんできました。
小さい子でも楽しんで出来たのがよかったかなぁ。自分の名前で顔を作ったりしていて、ちょっとおもしろいです。
刘鼎「1999」というの電話の作品が一番人気!!
耳に当てると90年代の中国のポップソング、ニュースなどが流れます。
立体作品あり、映像あり、盛りだくさんの上海ビエンナーレ、とてもじゃないけど見きれない。それぞれいろいろな感想をいだきつつ、タイムアップで岐路につきました。
ちなみに子どもは誰一人見に来ていませんでしたが(笑)赵延年の版画作品はかなり素晴らしかったと思います。
こんなの↓
う、うますぎる…
上海にいる間に、もう一回くらい、遠足いきたいですな。
【見学先情報】
↓↓静安彫塑公園ホームページ(中国語サイト)
http://www.jasp.cn/
↓↓上海当代芸術博物館ホームページ(中/英語サイト)
http://www.powerstationofart.com/